フィットネス業界の現場から 松田明典

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文: 松田明典

フィットネス業界の現場から

GWも終わり、フィットネスクラブでは4月からの新しいプログラムの導入をはじめとしたスタジオスケジュールの改編やキャンペーンからようやく落ち着きを迎える時期となりました。
仕事柄、色々なクラブや公共施設などで指導を行っているのですが、複数のクラブの現場からフィットネスの最近のトレンドやその移り変わりが見えてきます。今回は、最近のフィットネスにおけるトレンドについて書いてみます。

フィットネス業界では、ここ数年ファンクショナルトレーニングがトレンドとなっています。ファンクショナルトレーニングとは、諸説あり決まった定義はないのですが、現在一般的に使われている意味としては、「スポーツや日常生活における動作を効率よく行う為にスポーツ医学的な根拠に基づく動作機能のトレーニング」と理解して頂ければいいかと思います。そのファンクショナルトレーニングの代表的なトレーニングの一つがアメリカで生まれた「TRX」なのですが、これが数年前に大手のフィットネスクラブで導入されたことを皮切りに日本でもそのトレーニングキットが一般紙やテレビでも取り上げられるなど、一般にまで認知が広がってきています。

また、身体の状態を良くするコンディショニングの面でもここ数年で変化が起きています。今まではストレッチを行うことで筋肉の柔軟性を高めたり、血流を促すことが身体の状態を良くする主な方法とされていましたが、近年「筋膜」という筋肉を覆っている膜の働きが注目されるようになりました。その筋膜と筋肉が癒着している状態を解放させることが、筋肉の状態を改善するという効果がアメリカの現場から日本の現場に浸透しつつあり、これを「筋膜リリース」と呼ばれるようになっています。この筋膜リリースを行う為に数年前に大ヒットし、多くのクラブの備品としておいてあるストレッチポールなどが活用されたり、あるいは「スマートコア・ザ・グリッド」という筋膜リリース専門のアイテムなどが新たに登場して人気を得ています。

今まで「ジムでトレーニング」と言えばバーベルやマシンで筋肉を大きくする、いわばマッチョになる為に行うものというイメージでしたが、それがここ数年でトレーニングがより多様化し、「身体をどうしたいか」という目的によって複数のトレーニングやアイテムの選択肢を持つようになりました。

この多様化したトレーニングメソッドを効果的にサポートするアイテムが開発されれば、そこに新たなニーズを生み出すことができるのではないかと思います。先にご紹介したように新しいトレーニングシステムの多くはアメリカで発案され、そのトレーニングアイテムも素晴らしいものが開発されています。しかし、まだまだトレーニング効果を上げられるアイテムというのは開発の余地があると思います。かつて日本車がきめ細やかな技術力でアメ車を追い抜いたように、日本発のトレーニングキットが生まれてくれないかと密かに期待をしています。

この記事の著者

松田 明典

松田 明典

フィットネスチームBRAFT 代表

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