睡眠をよくする生活習慣とは?!特徴的な機能を持つアミノ酸トリプトファンに注目!

記事提供元:心と体のストレスケアマガジンWASA-V

薬剤師として幅広い対象の方に伝えてきた睡眠とストレスの関係性や対処法について、今からすぐに実践できるお役立ち情報を掲載していきます。

【運動が良い睡眠を作り出す】

健康診断での結果が毎年気になる方も多くいらっしゃると思います。働き盛りの男性にとっては、自身の健康以上に気に無ければならないことや取り組まなければならないことも多数あります。
ですが、やはり一番大事な身体を調整しないことには踏ん張りも効かず、頑張らなければならないことを頑張れない状態に成ってしまいます。
トレーニングジムなどに登録しても、仕事が忙しくて結局通えないまま。
そんな方は朝の通勤時間に少しだけ余裕を持たせて、最寄り駅からひと駅先まで歩いてみることや、揺れる満員電車の中で踵上げなど、ちょっとの工夫で生活の中に運動を取り入れることも出来ます。
インターネット上に通勤エクササイズの効果的な手法などがまとまっていたりしますので参照してみるといいかと思います。

【食事も組み合わせて効果的に】

日常生活に運動を取り入れたら、今度はそれを出来るだけ有効にするために食事についても注目してみましょう。
まずは運動を効果的にする栄養といえば、プロテインが思い浮かぶ方が多いかと思います。プロテインは日本語に言い換えればタンパク質ですが、これは筋肉や身体を作る重要な栄養素です。筋肉量が増えれば基礎代謝も上がりますので体型が気になる方の脂肪燃焼もサポートしてくれるようになります。
プロテインはアミノ酸が組み合わさって出来るものですが、そのアミノ酸の組成についてもこだわりたいところです。
アミノ酸には人間の体の中で作ることが出来る非必須アミノ酸と、体の中で作ることが出来ないため、食事から摂取する必要がある必須アミノ酸の2種類が有ります。必須アミノ酸については9種類ありますが、どれか一つでも足りないと機能を活かしきれません。その尺度となるのがアミノ酸スコアというものです。この数値が高いものほど栄養素としては優れていると考えてよいでしょう。

【トリプトファン→セロトニン→メラトニン】

アミノ酸には栄養素としてだけではなく、体の中での特徴的な機能をもったものがあります。その中でもトリプトファンに注目をしてみましょう。
トリプトファンは体の中で様々な変化を遂げます。その中の一つにセロトニンという物質があります。セロトニンは腸の動きをコントロールしたりする作用が主ですが、脳内では気分や感情のコントロールに影響します。
セロトニンが脳内で不足すると気分が落ち込んだり、眠りが悪くなったりという影響が出てきます。またセロトニン単体で摂取しても脳内には行かないため、原料であるトリプトファンをしっかりと摂取することが重要です。
またセロトニンは人間の生体時計のコントロールをしているメラトニンという物質の原料にもなります。メラトニンが足りなくなると眠りの質が低下したり、日中の眠気などが起きやすくなります。

【まとめ】

日常生活でもちょっとの工夫で、眠りや生活の質を向上させることも可能です。定期的にジムに行くなどのスケジュールが組めない方は毎日の通勤や食事を工夫したり見なおしたりして、良い睡眠の土台を作っていきましょう。

著者プロフィール
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遠藤 敦(えんどうあつし)1978年、千葉県生まれ。
薬剤師。東京薬科大学薬学部卒業。国立病院にて 病院薬剤師業務に2年間従事。
その後、調剤薬局業務、ドラッグストアでの一般用医薬品販売等を経て、2011年、公認スポーツファーマシスト認定。同年、日本初のドーピング防止活動を事業として行う株式会社アトラクを設立し、 代表取締役に就任。同社にてスポーツファーマシストの業務支援や教育活動を行う他、調剤薬局事業、薬剤師業務コンサルティングなどに携わっている。著書『うっかりドーピング防止マニュアル』リバネス出版

本記事の引用元:心と体のストレスケアマガジンWASA-V・薬剤師が教える睡眠ケア【ビジネスマン編】vol.3

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