- 2015-9-28
- コラム
夢や目標に関する情報収集と自分を分析する力。
目標達成まで、この事は何度でも振り返るべきです。
「完璧とは」
私はイップスにいる間、誰よりもトレーニングしたのではないかと自負しております。
練習もいつも予定の時間より長く行ってきました。
遊ぶことをやめ、勝つために全ての時間をモーグルの為に行動してきました。
当時、女子選手が出来なかったジャンプをし、「省エネターン」というものも独自に作り、つかみました。
スピードでは男子選手とも勝負できるところまで仕上げ、
筋力、体力も、オリンピックに出る選手に劣らないものになっていました。
モーグルマシンとして、「完璧」に近づいたと思っていました。
しかし、イップスなのです。
何度やっても試合ではコースを滑りきる事が出来ないのです。
練習で出来ることが本番で出来なかったのです。
いくら能力を高めたとしても、目標達成までの具体的な計画・戦略がなければ勝てません。
計画・戦略が素晴らしいものでも、自分の体・心を理解していなければ勝てません。
振り返ってみれば、当時の私は競技者ではなく、職人でした。
自分の世界だけで走っていたのです。
「運とは?」
最後は運次第。
そんな言葉を聞いたことがありませんか?
運がいいから、勝てた。
彼は持ってる。
など。
私の競技人生、今思えば9割が運に任せていました。
「これだけ練習すればもう大丈夫」
「厄年だから怪我したのだろう」
全てを大切にしてきたつもりでしたが、あと1ミリくらいの部分、最後の最後までこだわりを貫くことをしてこなかったんです。
「敵を知り己を知れば百戦危うからず」
引退の年、私はこの言葉にこだわりました。
結果を手にするための最高の準備を整えるのです。
なにも取りこぼしの無いように。
目標達成の為の情報を全てかき集め、自分というモーグルマシンの取り扱い説明書をきっちり頭に入れる作業です。
こんな風にいうと大袈裟に聞こえるかもしれませんが、この作業に集中すると、やるべき事と、手順が明確になります。
「これで本当にいいのだろうか」などと悩む時間もありません。
シンプルにまっすぐ進むことができるのです。
こうして、私は数々の成功を掴むことが出来ました。
大きな目標だった「日本一のママアスリート」にもなれました。
最後こそ、運になんて任せたく無かった。
自分の力で掴みたい!
それがあったから、成功に繋がりました。
待っていてもオリンピックの金メダルは掴めません。
どんな夢も目標も、自分が心から求めるから近づくのです。
心から求めれば、確実に近づきます。
当たり前と思って見ている『形』が実は全然違う形を見せ始めます。
ぼんやり見ていたら、ただの丸にしか見えなかったのに、
近づいて、よーく観察してみたら・・・という事が起きてきます。
.Pの10回のセッション全ての軸となるテーマです。
今とゴールとを繋ぐ為、心と体を一致させていきましょう。
.P 新谷奈津美
●プロフィール
長野オリンピックでモーグル競技を知り、中学卒業と同時にモーグルを始める
16歳から公式大会に参戦し着実に実力を上げていくが26歳の時に靭帯のけがにより休養
その際に結婚・出産し28歳で現役復帰を果たし、美女ママアスリートしてメディにも多数出演。
2015年の全日本選手権を最後に引退。
現在はアスレティクトレーナーの資格を取得し起業.P(ドットプラン)代表として活躍中
資格
日本体育協会アスレティックトレーナー
経歴
2000年~2015年フリースタイルスキーモーグル選手
2015年全日本フリースタイル選手権ファイナル進出 11位
2009年新潟国体 団体の部 優勝/個人の部2位
2014年東京大学ラグビー部トレーナー
2015年 .P創立
ママアスリート経験2年